不織布カット用途で 八角形 大型刃物 を採用いただきました。
不織布の反物を安定して裁断したいというご相談をいただき、八角形刃を製作いたしました。
繊維の裁断では丸刃タイプが多いですが、不織布は通常の繊維より刃が入りにくい構造をしており、厚みが大きくなるほど切断がさらに難しくなります。
刃が入りにくいことで刃先がワークを滑りやすく、摩耗も進みやすくなります。
そのため、刃形状を多角形にして刃先の引っ掛かりを増やすことで、刃が素材を確実に捉え、滑りを防ぎながら切り進められるようにしています。
今回製作した刃は直径が200mm以上もある大型仕様です。
多角形刃は一辺ずつ角度を合わせて研磨する必要があり、今回は両刃のため、すべての刃先が中心線に来るように仕上げる必要がありますが、アルスではこういった特殊サイズやオーダー形状にも対応可能です。
大型径でも全周にわたり均一な切れ味が出るよう、刃角度と面精度を細かく調整しています。
その結果、不織布の反物でもスムーズに裁断でき、作業効率の向上に貢献することができました。
不織布の種類やライン速度によって最適な刃形状は変わるため、目的に応じた設計を行うことで、切断品質の安定化や作業効率の向上が期待できます。
