古来「園芸家が一番花を咲かせているのは、コタツの中だ」という話があります。温かいコタツの中で、園芸カタログを眺めながら、今年の園芸プランを練っている姿が浮かびます。 最近の園芸カタログは非常に内容が充実しており、品種の特性紹介だけでなく、栽培方法についても的確に解説が載せられています。自社の品種を念頭においての記事ですから、具体的ですし迫力があります。 種苗各社とも会員制をとっており、年会費2000円位で、毎月の情報誌と春秋の豪華な通販カタログが届けられ、注文すると会員割引などの特典もあるようです。 今春の園芸カタログでは、野菜のページの充実が目につきます。花より団子といわれますが、「花も団子も」ということなのでしょう。 花に較べると、野菜は季節に敏感なので短期間で収穫を楽しめます。ベテランで、野菜をうまく利用しての花壇を楽しんでおられる例もあります。果樹では、矮性台木に接木してコンパクトな樹形となる苗木が目につきます。ベランダや鉢栽培の需要が多いのでしょう。 個々の種類について見ますと、かつては園芸生産者向けの品種が主流でしたが、家庭園芸の普及で、品種も多様になってきており、早生・晩生・耐寒・耐暑などの特性に始まり、わが家のニーズにピッタリの品種の選出は楽しいものです。 ただ、かつては、良い品種を入手すれば、それから採種して翌年も栽培する、というも考えられました。 しかし最近は一代雑種の品種が多いので、自家採種では形質が分離するので、目的の形質が揃った植物を栽培するには、毎年、種子を購入することになります。しかし、種苗代はそんなに高額ではありませんし、品質も良くなっていますので、余分なものを購入する必要が無くなりました。ただ、苗の場合には、ポット栽培されているものを入手するのが安全確実でしょう。 栽培開始は、「暑さ寒さも彼岸まで」といわれ、霜の心配がなくなった頃が目安となりますが、種苗はそれより遥かに早く入手しておきましょう。希少品種は品切れになると残念ですし、「店頭でも、残り物に福」という訳にはいかないので。 それに、意外に大切なのがラベルです。品種名が判らずに栽培するというのは、味気ないものですし、来年の計画にも支障をきたします。是非、ラベルも用意しておきましょう。 なお大手種苗会社の園芸カタログは、発行に先立って新聞広告にも載せられますので、注意しておきましょう。最近は、インターネットがありますけれど…。
また、冬場は、剪定作業も一段落し、道具類も使用頻度が少なくなります。一定期間使わずに、そのまま放置しておくと刃に着いたヤニや樹液が、錆の進行を早めてしまいますので、しまう前にメンテナンスをしておきましょう。 まず、ハサミにしてもノコギリにしても刃の部分にメッキ処理をしてあるものは、その部分は研がないでください。刃物に使われる鋼は、適度な硬さとネバリを持っていますが、同時に錆び易い性質も持っています。メッキ(特にハードクロム・メッキ)は、刃物鋼の表面硬度を上げると同時に、地金が空気と接触するのを避けることで錆(=酸化すること)の発生を防いでくれます。 では、付着したヤニや樹液の除去方法ですが、現在では、アルスの「激落ち刃物クリーナーGO-3」が大好評ですが、熱湯を掛けながら溶かし落とす方法も確実です。ただし、熱湯での洗浄後は水分をドライヤーなどで完全に蒸発させ、機械油などの防錆油を薄くひきます。 ハサミの刃の研ぎ直しをする場合は、「欠け」の修復以外は小刃の部分を軽く研ぎなおす程度にしておきましょう。小刃の角度が変わると、刃と刃が乗り上げ易くなったり、逆に、刃と刃の間に挟みこみ易くなったりする可能性があり、切れ味が極端に変わってしまう場合があります。 ノコギリの場合、最近の商品は目立てを機械で削り出しますので、均一に仕上がっています。 また、刃先は「衝撃焼入れ」を施したものがあり、表面硬度もあるので研ぎ直しはかなり困難になっています。研ぎ直しよりは、使用後のお手入れ(ヤニ落とし)で、商品寿命を延ばした方が経済的です。
2007年も師走を迎え、大掃除の時期でもありますので、関連商品をまとめました。 ぜひご参照ください。
「四季を通じて、自宅の果樹から果物の収穫を楽しみたい」という夢から、鉢の利用を思いつきました。 果樹は大きくなるものが多く、限られた庭での栽培は限界があります。それを承知で、欲しい果樹の苗木を入手し、栽培場所が決まる迄、鉢植えにしておきました。 というのも、季節になると苗木は店頭に並んでいますが、市場には人気のある品種が出回ることが多いので、欲しい品種が何時も店頭にあるとは限りません。 それに鉢栽培では収穫は少ないのですが、一時に多数の収穫を必要としない家庭での栽培では、多品種・少収穫の鉢栽培は好都合です。 そうしたことで春から鉢植えしておいたのですが、秋を迎えて鉢の状態を観察すると、写真1.のように鉢穴から根が地面へ伸び出していました。鉢の中で根詰まりを起こした結果なのでしょう。 この現象を利用することも鉢栽培の一つの方法かも知れません。 というのは、こうした鉢穴から根が出ている状態ですと、潅水が不十分でも枯死する危険を防げます。それに、通常の鉢植えの状態よりも、生育は遥かに良好なことは間違いありません。 もしも、ベランダなどでの栽培では、鉢の下に砂やパーライトなどを敷いておけば、これと同じ状態が生ずることでしょう。観葉植物のように、置き場所を移動することのある場合とは異なり、果樹栽培では移動の必要はないのですから、根が伸び出しての不都合はありません。 写真2.の場合は、モモの「黄金桃」という品種ですが、枝の状態を見ますと、花芽が沢山着いています。 一般的に言えることですが、花芽は葉芽に比べて大きく、一つの場所に複数の芽が出来ているので簡単に見分けることが出来ます。もしもこれを庭に植えていたら、元気な枝が伸び出したことでしょうが、こんなに花芽は着かなかったことでしょう。 モモにしてみれば、花芽を着けることよりも葉芽を作って早く大きくなり、他の植物を圧倒して自分の縄張りを広げようとした筈です。 ところが写真のモモは、鉢に植えられたために一種の栄養失調状態となり、存分な栄養生長が出来ず、種族保存の本能から花芽を作ったのではないでしょうか。 このことはモモにとっては不満足な結果でしょうが、こちらにとっては、株が徒長せず、花芽が着いてくれたのですから一挙両得です。 さて、この株の手入れですが、先ずは根の処理です。モモにとっては大切な根ですが、鉢穴から伸び出している部分は切除しておきます。 根が少なくなったのですから、枝も間引いてやらなければバランスが保てません。 剪定する位置は、伸ばしたい位置にある葉芽の直ぐ上にしましょう。 幸い、細い枝なので、切ったままにしておいてもよいのですが、もしも太い枝の場合には、トップジンなど保護剤を塗って、切り口を保護しておきましょう。 剪定となると、盃状形とか主幹形など樹形のことが気になりますが、商品作りではなく楽しみなので、他人目は気にせず、好きな樹形にするつもりです。この状態では、どうやらスタンダード仕立てになりそうです。